新学期となった6月、体験レッスンが続いています。
小学校1年生の女の子が何人か。特に女の子は小学1年生だとしっかりしていますので、もう、十分レッスンできますね。
ピアノの購入は、レッスンが始まってからしばらく様子を見てからで大丈夫ですとお伝えしています。
まずは、これから弾く曲を歌って覚えること、リズムをとることが大切です。
歌えない、リズムがとれないと、弾こうとしてもぐちゃぐちゃになったり止まったりしてちっともうまくいきません。歌えてリズムが叩けると、スムーズです。
あわせて、12345の数字を見ながら指を動かす練習をしてもらいます。
もちろん最初からピアノがあればありがたいのですが、もしいまないのであれば、慎重に選ぶのがよいのです。どんな楽器で練習するか、それによって子どものピアノ人生が決まっていく面もあります。高い買い物でもあり、置き場所などご家庭の事情にもよりますし、予算の許す中でベストな選択をしていただきたいと思っています。車を買うのと同じぐらいの感じと思ってください。ちなみに新品のアップライトピアノは下取りに出すと値段が付くことが多いです。
レッスンをはじめて、お母様には動画で歌を3-4分で録画してもらい、それを家で毎日見ながら本を広げてお子様に歌ってもらっています。次のレッスンで上手に歌えると、「ちゃんと練習していたのね」とわかります。
レッスンに来たときは、ピアノが弾きたい気持ちになっていますので、たくさんたくさんひかせてあげます。音符を読んだり歌って弾くこともやりますが、音符抜きに、自由に好きな場所を弾いてみることもします。私がそれに伴奏をつけてふたりで一緒に即興演奏になることもあります。生徒さんのいたずら弾きでも作品っぽくかっこよい伴奏をつけてあげて、弾くのが気持ちいい、音って楽しい、と実感してもらえるように。
そうやって「毎日練習する」習慣や、ピアノのレッスンを楽しみにして通う姿を見ていると、保護者様もピアノを買って大丈夫かなとだんだん安心できるようです。
歌うことで、音感リズム感あらゆる力が伸びます。とくに年長から小学校低学年ぐらいは吸収力が旺盛な時期です。あとからは、とりかえせない時期でもあります。なんでピアノに来て歌なんだろうとちょっと不思議に思うかもしれませんが、ピアノというのは、心の中で歌っているものを指で弾くものなのです。だから声に出して歌えないと心でも歌えないし、ピアノでも歌えません。機械のように弾くのであればいまはスマホアプリがありますから、そちらにやってもらえばすむことです。大切なのは自分の気持ちを歌にできる、音にできること。ちょっと大げさになってしまいましたけれど、そんなところまで含めて、歌はピアノの基礎になるのです。だから、レッスンでも歌いますし、おうちでたくさん歌をうたってもらっています。
もちろん、ピアノを買わない期間があまり長すぎるのは困ります。できれば1か月から2か月、遅くとも3か月ぐらいのうちにピアノが来るようにしていただけるとありがたいと思います。あくまでご相談しながらです。
そんなふうに進めていくので、あまり心配しないで体験にいらしてください。
相模原 橋本 ピアノ教室 - 音楽ライター/ピアノ教本研究家 山本美芽 Mime Yamamoto